2017年9月23日土曜日

祖父

昭和33年ころ


祖父は 庭の奥の 離れの縁側で
木犀を楽しんでいた


金と銀の木犀が
秋の終わり


地面に綺麗な絵を描く


祖父は「ツエ伯号」が来た
喜んで何度も母に言った らしい


ツェッペリン伯爵号という
飛行船が日本に来たことを


喜んでいたらしい
木犀の香りには


思い出が
たくさん
詰まっている

1 件のコメント:

  1. 僕の祖父は僕が4歳で亡くなりました。
    よく肩車をしてくれました。
    保育園の柵の外から僕を呼び、僕はよく保育園から脱走して、祖父の肩の上にいました。
    亡くなった時には、固く冷たくなった祖父に触れて体中で驚き、あの感覚を今でも覚えています。
    あれから45年。もう一度、祖父に会いたい。

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